日本神話(古事記)

[6]手に負えないスサノオとアマテラスの対決

スサノオの追放

こうしてアマテラスとツクヨミは、それぞれの場所をしっかりと治めていたんだけど、スサノオだけは海を治めないで、ずっと泣き喚いていたんだ。

その泣きっぷりはとてつもなくて、青い山を枯れ木の山にするわ、川や海は水が枯れるわ、しまいには世界中に鳴き声が充満して、いろんな災難がしこたま起こってしまったんだ。

イザナギはスサノオに「どうして泣き喚いてばかりいて、海を治めないの?」と聞いたよ。

するとスサノオは「死んだママが住む根の堅州国に行って、ママに会いたい」と答えたんだけど、この答えにイザナギは激怒して、スサノオを海から追放したんだ。

海から追放されたスサノオは、アマテラスにひとこと挨拶してからママ(イザナミ)のいる黄泉の国へ行こうと思って、高天原へ向かったんだけど、アマテラスはスサノオが自分の国を奪うために来ると思って、慌てたよ。

アマテラスは長い髪を男のようにみずらに結って男装し、勾玉の髪飾りとブレスレットをお守りにつけ、武装してスサノオを待ち受けたよ。

スサノオとアマテラスの対決 

「あいさつに来ただけだ」と言われても信じられないアマテラスは、どうやって証明するのか問いただしたよ。

スサノオは「誓約うけいをして、神の子を生んで証明する」と言ったんだ。

ちなみに誓約うけいとは、古代の占いのことだよ。

アマテラスがスサノオの長い剣を噛み砕いて息を吹き出すと、三神の女神が生まれたんだ。

スサノオは、アマテラスの勾玉まがたまを噛み砕いて息を吹き出すと、五神の男神が生またんだ。

アマテラスは、自分の持ち物から男の神が生まれたから自分の勝利だと思ったんだけど、

スサノオは、「心優しい女子を生んだ私に、高天原を攻める意思はなかったって証明できたわけだだから、私の勝ち!」と勝利宣言をしたんだ。

スサノオ大暴れ

勝った勢いで調子に乗ったスサノオは、イキリ散らして田んぼのあぜを破壊し、水路を埋め、神殿に糞をまき散らしてしまったんだ。

それでもアマテラスはスサノオをかばったんだけど、さらにスサノオのいたずらはエスカレートしていったよ。

スサノオは、機織はたおりをしている小屋に皮を剥いだ馬を放り込んだんだ。
機織はたお女はびっくりした拍子にホト(陰部)に機織はたおり機が突き刺さり、死んでしまったったよ。