日本神話(古事記)

[4]黄泉の国へ迎えに行くも、離縁!

イザナギは、イザナミを取り戻すため黄泉の国へ向かったよ。

黄泉の国へ着くとイザナギは、岩の扉の向こうにいるイザナミに向かって「まだ国つくりは終わってないよ、一緒に帰ろう。」と話しかけたんだ。

イザナミは、「黄泉の国のものを食べたから、生き返れないけど、黄泉の神と相談してみるから、戻るまでは絶対に私の姿は見ないで」と答えたよ。

でも、イザナミがなかなか戻ってこないので、イザナギは我慢できず岩の扉を開けちゃうんだ。

するとそこには、腐りかけた恐ろしい姿のイザナミが横たわっていたんだ。

イザナミ「見い~たあ~なあ~」
イザナギ「ぎゃ〜〜〜〜〜!!!」

怖くなったイザナギは出口へと走って逃げたよ。

見られたくなかった姿を見られてしまったイザナミは怒って 黄泉醜女よもつしこめにイザナギのあとを追い掛けさせたんだ。

イザナギは自分の髪飾りを黄泉醜女よもつしこめに投げつると、そこからブドウの木が生えたよ。
黄泉醜女よもつしこめがブドウを食べるのに夢中になってる隙に走って逃げたんだ。

あっという間にブドウを食べ終わった黄泉醜女よもつしこめが、また追いかけて来る!

イザナギは、髪に挿していた櫛の歯を折って投げつけたら、今度はそこからタケノコが生えてきたんだ。
黄泉醜女よもつしこめがタケノコに夢中になっている隙にまた走って逃げたよ。

次にイザナミは、7人の雷神と黄泉の軍勢1,500人にイザナギを追わせたよ。

イザナギが現世と黄泉の国の境目にある黄泉比良坂よもつひらさかという坂まで辿りついたとき、桃の実を3つ雷神に投げつけたら皆逃げて行ったんだ。

すると、とうとうイザナミ自身が追い駆けてきたので、ものすごい重さの岩(千引岩ちびきいわ)を坂に置いて、道を塞ぎ、岩を挟んでイザナミに離縁を言い渡したよ。

ショックを受けたイザナミは、

「あなたの国の人々を一日に千人絞め殺してしまいましょう」と言い、

イザナギは、「ならば私は一日に千五百人ぶんの産屋を建てましょう」と返し、

この世では一日に必ず千人が死に、一日に必ず千五百人が産まれるようになったんだよ。

ちなみに、黄泉比良坂よもつひらさかは、今の出雲国(島根県)の伊賦夜坂いふやさかのことなんだ。イザナギがイザナミの亡骸を葬ったとされるのもこの近くの比婆山だよ。