日本神話(古事記)

[36]14代 仲哀(ちゅうあい)天皇と神功皇后

14代天皇仲哀チュウアイ天皇(帯中日子タラシナカツヒコ)は穴門の豊浦宮(トユラ)と筑紫の訶志比宮(カシイ)で天下を治めたよ。

大江王オオエの娘である大中津比売命オオナカツヒメを妻として香坂王カゴサカノミコ忍熊王オシクマノミコの2人を産んだんだ。

神功皇后こと息長帯比売命オキナガタラシヒメノミコトは仲哀天皇の皇后で、品夜和気命ホムヤワケ大鞆和気命オホトモワケ別名が品陀和気命ホムダワケノミコト=応神天皇を産んだよ。

大鞆和気命オホトモワケは、生まれたときから武装していて、神功皇后のお腹の中に居たときから天下を治めていたよ。

神功皇后は、仲哀天皇が筑紫(福岡)の香椎宮(かしいぐう)で熊襲討伐をしようとしていたとき、神を降ろして占いをしたんだ。

仲哀天皇は琴を弾き、
建内宿禰は神を降ろす場「沙庭(さにわ)」で、神の言葉をまったよ。

神功皇后に神が降りてきて、
「西の方に国がある。金や銀、目にも輝かしい様々な珍しい宝が沢山ある。
私が、その国を服従させてやろう」といったんだ。

仲哀天皇は神託を受けたけど、高いところから西を見ても国は見えないし
ただ、海があるだけなので、この神託は嘘だと琴を弾くのをやめて黙ってしまったよ。

すると神はとっても怒って
「お前はこの天下を治めるべきではない。おまえは黄泉の国へ行け!」
と言ったんだ。

建内宿禰タケウチノスクネ大臣は恐れおののいて仲哀天皇に琴を弾くよう促したよ。

そこで仲哀天皇はしぶしぶ琴を引き寄せて弾き始めたんだけど、すぐに琴の音が聞こえなくなってしまったんだ。

灯りを灯してみると、仲哀天皇はすでに亡くなっていたよ。
享年52歳。6月11日に死去。
御陵は河内の恵賀の長江にあるよ。