日本神話(古事記)

[30]12代 景行(けいこう)天皇

垂仁天皇と比婆須比売命ヒバスヒメの息子の景行天皇は奈良県桜井市穴師で天下を治めたよ。

美濃の大根王オオネノミコの娘で、兄比売エヒメ弟比売オトヒメという二人がとても美人だと聞いて、息子の大碓命オオウスに二人を呼び寄せるように命じたんだ。

でも、その大碓命オオウスが二人に一目惚れしちゃったので
自分の妻にして、天皇には似たような美人を探して差し出したよ。

天皇は、差し出された二人があの美人ではないことをわかって、ただ眺めるだけで
一人で寝てしまい、二人は居心地が悪い思いをしていたんだ。

そんな中、美人姉妹は大碓命オオウスの子を出産したよ。
姉の方を妻にして産んだ子が押黒之兄日子王オシグロノエヒコノミコ
妹の方を妻にして産んだ子が押黒弟日子王オシグロノオトヒコノミコだよ。

嘘をついて気まずくなった大碓命オオウス
みんなで食べる朝食に顔を見せなくなってしまったんだ。

景行天皇は、流石に自分が折れるしかないかと、大碓命オオウスの弟の小碓王オウス(名前がややこしい)に「兄の大碓命オオウスに朝食に顔を出すように諭せ」と命じたよ。

それから5日たっても大碓命オオウスは朝食に顔をださないので、小碓王オウスにまだ諭してないのでかと訪ねたら小碓王オウスは諭したといったんだ。

どう諭したのかときくと、大碓命オオウスが朝トイレに入ったときに、待ち伏せして捕まえ、手足を引き千切ってバラバラにして、ムシロに包んで投げ捨てたと言ったよ。

大碓命オオウスは父のためを想ってやったことだったんだけど、天皇はこの行動にとても驚いて
しまい、ここから小碓王オウスの悲劇が始まるんだ。